精神科作業療法士の役割
こんばんは。
今日は、私の職業である精神科作業療法士の役割について話していきたいと思います。
作業療法士は、身体障害、発達障害、精神障害と活躍の場は多岐に渡るのですが、今日は精神科作業療法士について話していきたいと考えています。
前回のブログでも話をさせていただきましたが
うつ病や統合失調症、アルコール依存症などになり、精神疾患を患った際も、薬物治療によって、脳の器質的な機能を改善させます。
しかし、この薬物治療は、一日で良くなる訳ではないのです。
時間をかけて、少しずつ改善させていきます。
精神病院へ入院される患者は、精神疾患の症状によって、生活が破綻し入院されてくる方が多いです。症状によって、日常生活が送れなくなるのです。
そこで入院して、薬物療法を始めていくのですが、入院中の患者にも生活があります。
薬だけ飲んで1日が終わるわけではありません。
その入院中の1日を、より回復に導くために活動するのが「作業療法士」だと思うんです。
作業療法士は、様々な活動を提供します。
スポーツ、手工芸、疾患理解のための講義、時には料理や買い物など、当たり前に出来ていたことを、当たり前にできなくなってしまった活動に対してサポートしながら活動を提供します。
こうやって一度破綻した生活を、薬物療法をしながら、本人の回復スピードに合わせて生活を戻していく作業の手伝いをしていくのです。
正直、身体疾患に携わる作業療法士と比べ、重要性は関わる比率は高くないかもしれません。
しかし、生活を取り戻すための訓練として、精神病院での作業療法は必ず必要ですし、関わり方や活動内容で変わる姿は、やりがいを感じられます。
これから作業療法を志す学生がいるのであれば、精神領域も魅力がたくさんある分野だと思うので、興味を持って見ていただけると嬉しいかなと思います。