精神科病院の一番多い疾患
こんばんは。
今日は、精神科病院に入院されている患者で一番多い疾患の「統合失調症」について話していきます。
統合失調症は、皆さんあまり馴染みのない疾患だと思います。
しかし、統合失調症の罹患率は100人に1人と言われていて、決して珍しい病気ではありません。
統合失調症を簡潔にいうと
「幻覚や妄想という症状が特徴的な病気で、感覚、思考、行動に歪みが出てくる病気」です。
この幻覚、妄想というのが典型的な症状で、
他の病気で幻覚、妄想が出るのは、覚醒剤依存症や認知症くらいで、成人の方で幻覚、妄想が出るとまず統合失調症が疑われます。
誰かが自分の悪口を言っているように感じたり、周囲で起こったことが自分と関係しているかのような(今回のコロナウイルスは自分が原因で起こっているなど)妄想がどんどん膨らんでいったり、普段見えないものが見えていたりといったことが起こります。
街中で、あれ?この人の行動おかしいな?と思う人は、統合失調症で幻聴や幻覚が見えているのかもしれません。
統合失調症の原因は、あまりわかっておらず、様々な説があります。
現在のところ、うつ病でも出てきた神経伝達物質が関係しているという説が一番強いです。
また、統合失調症の予後は「進行性で不良」とも言われています。
なかなか完治が難しい病気なのです。
長期的な治療が必要で、完治も難しい病気とされています。
統合失調症の治療として、薬物治療と心理教育がメインで行われています。
薬物治療では、神経伝達物質であるドーパミンの分泌を押させて、調整することで、症状を押させる役割を果たしています。
薬については、半永久的に飲まなければならないのですが、ここに抵抗がある人が多いです。
なかなか受け入れられない人が多いと思いますが、食事や歯磨きを毎日行うのと同じで、めんどくさいけどやらなけばいけない生活習慣の一つとして捉える必要があると思います。
精神疾患は、見えるものではなくなかなか理解されにくいものですが、本人も周囲の方も理解して、生活しやすい世の中になることを願っています。
個人的には、学校などでこういった病気のことをもっと教えてもらえると理解が深まるのかなと思っています。
今日は、統合失調症について書かせていただきました。