児童のメンタルについて
こんばんは。
今日は、子供の精神状態という観点で書いていきたいと思います。
子供の精神状態を見ていく上で、二つの観点から見ていく必要があります。
一つは発達障害です。
発達障害とは、乳幼児期から出現する精神機能の異常で、その原因が生来性(生まれ付きのもの)であると考えられています。
生まれながらに、知的、行動に障害を持っている人のことを発達障害と言います。
発達障害も、異常のある部分によって、いくつかに分類されます。
①精神発達遅滞
社会適応に問題があり、その原因として知的水準が低いことが挙げられます。
これは、知能検査でIQ 70未満が基本的に精神発達遅滞と考えられます。
親や教師は、勉強ができないことを「怠けている」「もう少し頑張ればみんなに追いつくことができる」と考える人もいますが、精神発達遅滞によって、知的発達が遅れている場合があります。
こういった場合には、努力しても追いつくことができることは稀です。
環境によっては、軽度の精神発達遅滞でも、大きな悩みを抱えて生きていく事となる場合があります。
社会適応できない原因として、対人交流、コミュニケーションの異常があるのが自閉スペクトラム症です。
コミュニケーションでは、流暢に話ができるにも関わらず、会話の内容が噛み合わなかったり、双方向になりません。
興味の偏りが著しいのも特徴です。
また、想定外の状況に対応できず、ショックを受けやすいという状況も見られます。
そのまま、知らずに大人になってしまうと、「協調性がない」「常識がない」と職場で判断されてしまうことも多いです。
衝動性の高さ、不注意を特徴とし、生活で何らかの不自由が生じます。
最近芸能人などでも、ADHDを公表する人もいますが、特別な病気ではなく、ADHDの要素を持って生きている人もたくさんいます。
うっかりミスや忘れ物が多い人など、不注意が多いタイプの人は、周囲から過剰に叱責される場合があり、自信を失ってしまうことが多くあります。
以上の大きく分けて3つが、生まれつき持った発達障害です。
幼少期から人と大きく違い、受診することで明らかになることもありますが、特に親が発達障害を認めず、発達障害を持っているために周囲とうまく馴染めず、悩む子供が非常に多いように感じます。
自分の子供が発達障害であることを受け入れることは容易ではありません。しかし、診断されたからといって、それで人生が終わるわけではありません。その人の特徴を理解し、一方面では受け入れられなかったところも、別の環境では類稀な能力を発揮することも少なくありません。
家族として、本人の能力を判断し、その子供にあった環境を与えることが、その子供にとっても安心して成長できる礎となるのではないでしょうか。
綺麗事と言われるかもしれませんが、冷静にどの部分がウィークポイントで、どの部分がストロングポイントなのかを評価し、長所を生かせるように支援していきたいものです。
次回は、発達障害以外での児童のメンタルについて書いていきたいと思います。
それではまた明日。