「こころ」を知って一歩前へ

心身一体。心と身体は繋がっています。心に元気がないと身体は動いてくれません。そんなこころの正体を知り、人生を明るくポジティブに生きるための情報を提供するブログ。

心の不調とストレス

こんばんは。

 

 

今日は、心の不調がどういったところから来ているのかについて話していきたいと思います。

 

 

心の不調を訴える人の治療法として、昔からカウンセリング等の心理的側面から介入することが一般的でした。

 

 

そして、薬物療法などの生物学的治療は姑息な手段として捕らえられていました。

 

 

しかし、物事を見聞きしたり、感情を抱いたり、行動することの一つ一つは心の働きであると同時に脳の働きでもあります。

 

 

心理的アプローチも重要ですが生物学的アプローチも排除することなく双方の手段を活用することが近年は重要だと考えられています。

 

 

 

ではストレスなどによって心の不調を訴えるとどういったことが脳で起こるのでしょうか。

 

 

視床下部

脳には視床下部という交感神経、副交感神経を司る部分があります。

 

 

ここでは、緊張やストレスによってこの交感神経が優位となり、心拍数増加、血圧の上昇や食欲の低下が起こります。

 

 

人前でスピーチをする前などに食欲が低下することなどはこれに当たります。

 

 

前頭前野

感情や衝動を抑制しているのが前頭前野の働きとしてありますが、この前頭前野がストレスによって支配力を弱めます。

 

 

逆に進化的に古い脳である視床下部などの領域が支配力を高めます。

 

 

これにより、不安を感じたり、普段は抑え込んでいる衝動が抑えられなくなるのです。

 

 

そもそも前頭前野というのは、人間が特に発達している部位であり、集中したり計画を立てたり、意思決定をしたりするときに作用します。

 

 

ストレスがかかるとこの前頭前野ノルアドレナリンドーパミンなどの神経伝達物質が放出されます。

 

 

これらの濃度が前頭前野で高まると、神経細胞間の活動が弱まり、やがて活動が止まってしまうのです(思考停止などはこれに当たります)

 

 

前頭前野の回路が停止しても、神経伝達物質の分解酵素が働くため、機能停止は長くは続かず、ストレスが軽減すれば元の状態に戻ります。

 

 

しかし、これらが慢性的に起こると、修復が遅くなり、やがて元に戻ることがなくなってしまうのです。

 

 

これが、精神疾患である「うつ病」「統合失調症」の始まりとなります。

 

 

今日は、脳の働きから精神疾患がどのように起こるのかを書いていきました。

 

 

ノルアドレナリンドーパミンは、ストレスがかかるとそのストレスを抑制するために働くもので悪いものでは決してありません。

 

 

しかし、これらの物質が働きすぎると危険信号となり、抑制が効かなくなるのです。

 

 

修復できなくなってからでは遅いですが、ストレスがかからない人もいません。

 

 

コロナウイルスもそうですが、これからの時代は、コロナウイルスもストレスも共に生きていく覚悟が必要となってくるのかもしれませんね。

 

 

それではまた。